青リボン6858のブログ

鉄道、バス その他

バスコレ改造 阪急バス376(西工+UA天然ガスノンステップ)

バスコレ改造で作った阪急バスの天然ガス車です。

阪急バス376(西工+UA天然ガスノンステップ)




(※画像4枚 クリックで拡大)

模型製作期間:  2018.夏頃〜2022.10
主な種車:
  バスコレ5弾 西工96MC 京王バスCNG(車体、窓ガラス)、
  同  阪急バス(窓ガラス等)

他の車両の工作と並行して進めたり、中断を挟んだりしたので長めの製作期間になりました。

 

実車について>



西工+UA天然ガス 436 (2017年 千里中央にて)
※製作した376とは前扉の形態が異なります

形式:  KL-UA452KAN改
年式:  2003年 (同型車は2002〜2007年?にかけて導入)
所属:  茨木営業所 (同型車は他に石橋、芦屋浜等に在籍)

阪急バスにかつて在籍した、西工96MC+日産ディーゼルUAノンステップの天然ガスです。前扉-中扉間がノンステップの標準的なタイプ(Gタイプ)で、塗装は白色をベースとした低公害車カラーでした。

導入時期によって前扉のタイプ(グライドスライドor折戸)、ガスボンベカバーの形状、中扉下部等の仕様が異なっており、多くのバリエーションがありました。

※仕様の変遷については阪急バスファン倶楽部様のサイトに詳しく載っています→
http://www.ya.sakura.ne.jp/~tokuden/hankyu/line/ud04.html

北摂ではJR・阪急茨木や千里中央バスターミナルなどでよく見かけました。一時期は多数が在籍し、阪急バスにおける低公害車の代表、という印象があった(個人的に)ので今回製作することにしました。

以下工作の内容です。

 

※下に載せる注意点、工作について は近鉄バス6858の記事で載せたものと同一です。念のため掲載。

注意点:  当然ですが、この記事で載せる工作はメーカーが全くサポートしていない、個人が勝手に行ったものです。この記事により万が一損害が生じても責任は負いません。
また工作は自己流です。あまり参考にしない方が良いかもしれません。

<工作について>

雰囲気重視です。実物の細部の形状で殆ど記憶に残っていない部分は省略しています。ただし、自分の中で強く印象に残っている "その車両の特徴" ともいえる部分は妥協することなく再現しています(つもり)。


■主な加工箇所


種車のバス2台

ベースが同型車の西工CNGノンステなので、加工箇所は少なめです。

主な加工箇所
・前面窓を視野拡大タイプに
・側面 行先表示位置の違いによる窓配置の変更
・車体を天然ガス仕様に(屋根上の配管等)
・リアナンバー位置、補助灯などの車体細部

 

■塗装剥離

近鉄バス6858のときと同様、この車両の工作時もライト部分の再塗装が面倒だったためうすめ液で塗装剥離をしました(Mr.カラーのアクリル塗料用うすめ液を綿棒に付けて剥がした。ペイントリムーバーを使ったかも)

注意:  うすめ液(やペイントリムーバー)を使用する場合、模型の浸け置きはできません(ABS樹脂の場合車体が崩壊します。やったことないですが)。うすめ液等で可能なのは綿棒で車体をこするといった、あくまで短時間の接触のみです。

ただしうすめ液等+綿棒の短時間の接触でも、車体が破損する場合があるようです(特にABS樹脂が使用されている最近のバスコレ製品)。
私のこれまでの工作では、ABS樹脂の製品でもこの方法で破損したケースはほぼ無く(肉薄のエルガミオで1回のみ)、問題は無いと想定していましたが、うすめ液+綿棒でも破損例があるそうなのでその旨を記載しておきます。

 

■車体の加工

■前面窓 視野拡大タイプに


まずは前面窓部分の加工について。

阪急バスの西工車は前面窓が視野拡大タイプなのに対し、種車京王バス西工CNGは通常のタイプです。阪急バスから前面窓ガラスと車体の一部を移植しました。
京王の車体の前面助手席側を削り、阪急から持ってきた視野拡大タイプの窓ガラスと合わせながら寸法・形状を調整。仕上げに軽くC面を付けておきます。これでワイパー根元等のモールドが無いながらも、視野拡大タイプの窓ガラスが嵌ります。

当初はこれで済ませるつもりでしたが、ワイパーなどのモールドを再現したいと思いその部分を移植することに。


移植後の姿(バンパー下半分のクリーム色は種車の塗装)

まずは阪急バスから車体の一部(視野拡大部分のワイパー・手すり周辺)を切り出します(ピンバイスで周囲を囲うよう穴あけ→穴を拡げて取り外し)。京王の車体を削り、移植部分を嵌めながら現物合わせで調整。取り付け時に段差が生じないよう、予め裏打ちとしてt0.1プラペーパーを貼り付けてから接合。それでも一部に段差が出来たので、パテで処理しています(グレーの部分)。
※パテはタミヤのラッカーパテを使用(以下特記なしも同様)

その他、バスコレ5弾 西工96MCの視野拡大タイプの前面窓は直角が出ていないのか、普通に取り付けると斜めになってしまう場合がある(※個体差あるかも)ので、窓ガラス下部の運転席側に調整用としてタミヤのt0.1プラペーパーを細く切ったものを貼り付けています。

なおこの前面窓の視野拡大タイプへの加工については、下に書くモールドの再現も考えると96MCワンステやRAノンステの前面バンパーより上の部分を丸ごと移植して持ってきた方が良いかもしれません。

<前面窓下のモールドについて>


一番左が蓋省略の5弾96MCノンステ、中央と右が蓋再現の96MCワンステおよびノンステ(RA)。
※一部通風器移設や簡易塗装をしており、製品状態とは異なります。

西工96MCは前面窓の下部左右に長方形の蓋が2つ、その中にドアコック蓋や換気用?の蓋があります(※換気用の蓋は実物には無い場合あり)。これらについては今回種車にした5弾は初期製品のため一切再現されていません。

※これに関して、TRM様のサイトに詳しい解説があります(ページ中ほど)→

dc-crafts.main.jp

その後の製品と比べると物足りない感じはしますが、個人的には移植orスジ彫りの工作に手間がかかるのと、凹凸は塗装時に邪魔になる、阪急バスの場合は前面窓が視野拡大タイプで車体側の面積が小さくさほど気にならない、という点から今回はそのままにしています。

余談:



※画像2枚 クリックで拡大
(実物はRAで模型と異なりますが、前面形状のバランスは同じと思います)

比較用に5弾の都営バスと関東バス(いずれも蓋省略)を並べてみたところ、妙に前面がのっぺりしています。よく見てみると、バンパー上部と車体の間にある黒いパッキン?の印刷がなされておらず、その分高さ方向が大きく見えるようです。

これらの車両を所有していて前面ののっぺり具合が気になるという場合は、バンパー-車体のパッキンを黒塗装で再現すると良いかもしれません。

■車体を天然ガス仕様に

種車京王バス天然ガス車ですが、模型としての車体はディーゼルと共通のため(ディーゼルの車体にガスボンベを載せただけ)、天然ガス仕様に加工します。


屋根上にガスの配管を取り付け。模型は上から見ることが多いのでこれは外せません。ネットで探した屋根上画像を参考に、エバーグリーンの平プラ棒(0.38厚×0.5幅)を接着。後方は高さがあるため2段重ねにしています。

なお実物にはガスボンベカバーの背面にスリットのようなものがありますが、これはデカールで再現します(後述)。


また天然ガス車は側面の給油口蓋の位置が変わるので、元のものはパテで埋めています。天然ガス仕様の給油口(この言い方は不正確かもしれませんが)デカールで再現します。

その他、阪急バスは前方の通風器が箱型・運転席寄り設置なのに対し、バスコレは初期製品のため丸型の一体成型です。

元の丸型を削り、あいた穴を上からタミヤt0.1プラペーパーで塞いで境目をパテで整え、箱型通風器を私の街バスコレの阪急バス(LV290)から持ってきて取り付けています(トレジャータウンから箱型通風器のパーツが出ているのでそれを使った方が効率的だと思います)。

そういえば…


バスコレ5弾 西工96MCの阪急バスと関東バス。前者がふそうMPシャーシ、後者が日デUAです。エンジングリルやパネルライン・給油口の他、中扉の位置が異なります。また写真では分かりにくいですが、右側面非常口の位置も若干異なります(ふそうが少し前寄り)。

(エンジングリルなど分かりやすい部分以外も)バスコレは初期製品の段階でこういった細かいところまで再現されているんだなぁ… と感心しました。

■ホイールアーチの加工


実物のホイールアーチ


製品そのままのホイールアーチ。赤色が今回削る部分(※クリックで拡大)。


加工、塗装したもの

バスコレ5弾の西工96MCは初期製品のためか、ホイールアーチの形状がちょっと微妙です。頂上が上方向にやや出っ張り気味なのと、両サイドの下部が直線的です。そのためホイールアーチの該当部分の外側をカッターで削り、形状を整えました(※下画像 クリックで拡大)。



<前扉(グライドスライドor折戸)について>

実物の阪急バス西工UA天然ガスは、前扉がグライドスライドのものと折戸のものがありました(実車編で貼ったリンク参照)。

個人的には折戸の方が馴染みがありましたが、前扉を折戸に改造するのは手間がかかる上に完成後の強度面でも不安があり、また扉の幅が狭まることで側面窓の寸法も変わることから、"タイプでも良いか" と考えて今回扉の加工は見送りました(その後車番を決めるときにグライドスライドの車両を選んだため、最終的にタイプ化は避けている)。

 

■窓ガラスパーツの加工

■側面窓配置の変更

種車京王バスは側面行先表示が前扉直後にあるのに対し、製作する阪急バスは中扉後ろにあるため窓配置を変更します。



種車京王バスCNG、阪急バス(ホイールの色がおかしいのはジャンク品のため)


(※クリックで拡大)

種車京王バスの他、阪急バスから窓ガラスを持ってきて加工。組み合わせは画像の通りです。

左側面後方の逆T字窓2連は横方向を切り詰めています。両側を削り、縦方向の窓枠はタミヤのt0.2透明プラ板を貼り付けて再現。ただプラ板の接着断面が目立ってしまったので、手間をかけても元の窓パーツの窓枠を削り出して使う方が良いかもしれません。

 

<窓パーツの塗装落とし方法>


窓パーツに印刷された行先表示および目隠しの塗装は一旦落とします(内側からの再現にするため)。特に行先表示の内側からの再現はリアルにするには必須です。

車体の塗装剥離と同様にうすめ液を綿棒に付けて落とします。ただし透明パーツなので擦ると傷が付き曇ってしまいます。

そこでうすめ液を含ませた綿棒をパーツに付け、窓パーツに "小さな水溜まり" を作ります。数十秒~数分置いた後、綿棒を上からトントンと軽く叩いて窓パーツの印刷を落とします。これで透明パーツに極力傷をつけずに塗装を剥がすことができます。これでも剥がれない場合はここまでの動作を再度繰り返します(それでも無理なら軽く擦り、曇ってしまった場合はコンパウンドで磨きます)

■リア窓の固定方法

5弾の96MCに限らず、バスコレは多くの場合リア窓を両側面の窓パーツで固定しています(※15弾エアロスターなど例外あり)。

ただ今回は左側面後方の窓を他から加工して持って来たため、そのままでは左側の最後部の押さえが無くなります。


窓パーツの押さえを接着


リア窓の取り付け

そのためリア窓の固定方法として、窓パーツから最後部の押さえをカットして車体に接着。リア窓を取り付けるときは、画像2枚目のように車両右側(画像左上)から差し込んで嵌め込み、その後右側面の窓パーツを取り付けます。

なお近鉄バス6858のときは、リア窓を裏側からマスキングテープで固定しました(荒業)。

<西工96MC,58MCのリア窓について>

バスコレの西工96MC,58MCはリアの窓の雰囲気が今ひとつです。何となく "コレジャナイ" 感があります。


左: 製品そのまま、右: リア窓周囲を黒く塗装
(行先が吉祥寺駅なのは撮影用に余りパーツを組み合わせたため)

これはリア窓周囲の車体の柱が太いことが原因だと思われます。過去の工作で試しに西工96MCのリア窓の左右と上部の柱を黒く塗ったところ(画像右側)、実物に近い雰囲気になりました。

したがって、これを解決するには窓ガラスを大きくする必要があります。具体的に考えているのは、枠が窓パーツ側にモールドされている96MCワンステップやノンステRA等のリア窓を使い、枠のモールドを削ってコンパウンドで整えて、枠の分窓パーツのサイズを大きくし、それを車体にはめ込む… という方法です(大きくした窓に合わせて車体側を削る必要あり)。※実際に行った訳では無いので上手く行くかどうかは全く不明です。

…ただ手間が掛かるため、今回は行っていません。

<窓の嵌め込み化について>

種車のバスコレ5弾は乗降扉の窓と非常口窓が非嵌め込み式で、最近のものと比べると見劣りします。

乗降扉については車体が一段凹んでいてその分薄いため、個人的にはあまり気になりません。非常口窓は流石に目立つので加工をしたいところですが、この車両は製作に時間が掛かっており、まずは "完成させる" ことを優先したため省略しています(この部分は後からでも加工が可能)。

 

■車体細部

■リアの加工

種車と製作する車両ではリアナンバープレート位置などの形態が異なるため加工しています。



ナンバープレートは左オフセットのため元の中央のものは削り、プラ板(タミヤのt0.2透明プラ板、t0.1プラペーパーなど)を使ってナンバープレートを再現します(照射器は5弾のものを使用)。

省略されている補助灯乗降中表示器も再現。補助灯はタミヤのt0.2透明プラ板、乗降中表示器はエバーグリーンのt0.25プラ板を使用(乗降中表示器の塗装部分については、黒く塗って細く切ったメンディングテープを貼り付け黒色を再現)。

リアバンパー内の小さなウインカーとブレーキランプは凹形状の再現に手間が掛かるため、そのまま塗装で再現しています。

それにしてもバスコレ5弾の西工はリアの灯火類の出っ張り具合が不十分というか… ちょっと立体感に欠ける感じがします。

■中扉下部 スロープ格納部



阪急バスの西工天然ガスというと中扉下部にスロープ格納スペースがある気がしたので(※勝手なイメージ。実際にはある車両と無い車両が存在)、再現しました。

タミヤのt0.5プラ板を細く切って中扉下に接着。その上から表面部分にt0.1プラペーパーを貼り付けています。プラペーパーは予め千枚通しで裏側2ヶ所を軽く突いて表側を凸状にし、ボルトを簡易的に再現しています。これは結構効果的です。

■バンパー切り欠き



実物はフロント及びリアバンパーの下部に切り欠きがあるため、バンパーを削って再現しています。

それにしても阪急バスの西工車にあるフロントのバンパー切り欠きは何なんでしょうね… リアの方は西工以外の車両にもありますしマフラーや牽引フックの関係かなと想像が付きますが…  フロントは謎です。

■側面ウインカー、その他細部



側面ウインカーの位置、製品の5弾UAボディではやや後ろ寄りなのに対し、製作する阪急バスの西工UA天然ガスは前寄りです(製品の京王CNGではモールドを無視した前寄りに印刷)。元のものは削り、新たな位置にプラ片(タミヤのt0.2プラ板)を貼り付けて移設しています。

このウインカーの位置、実車に何か規則性があるのかと思って調べてみましたが、見た感じバラバラのようで全く分からず…  同じ事業者で給油口があっても前寄り・後ろ寄りの両方があったりしてよく分かりません。

その他細部の表現として、前扉の足元灯をエバーグリーンt0.25プラ板で、中扉のスピーカーをタミヤのt0.1プラペーパーで再現しています。

 

■塗装

■車体の塗装



マスキング、塗装中の姿。

塗装は筆塗りで行いました。

白色:
最初は白色(タミヤ or Mrカラー)のみで塗装
→市販品との色の違いが目立ったため、白にクリーム系の色(※)を少し混ぜてアイボリー寄りに塗装しなおし(後述)。
(※詳細失念。おそらくGMカラー5番(クリーム色1号)を使用)

クリーム色:
GMカラー11番(朱色1号) + 白 + 黄色

青:
GMカラー6番(青22号スカイブルー) + 青(今回はMrカラー コバルトブルー) + 白 
 (※これだと3色使うので効率が悪い。もっと簡単な作り方があるかも)
 (※Mrカラー コバルトブルーは光沢ありのため完成時につや消し処理が必要)

赤:
当時手元にあった GMカラー1番(赤2号)を使用
→色合いがやや渋く、途中からタミヤのXF-7フラッドレッドを購入して使用(最初に塗った部分は、塗り直しが大変なのと色合いの差が許容範囲内のためそのまま)

※詳細を書いていない塗料は任意のその系統の色を使用
GMカラーの下線付きはラベルの番号に下線のあるもの。下線無しとの違いがよく分かりませんが…

この調色が良いとは限りません。特に青色や赤色については改善の余地があると思います。

今回製作したのは低公害車ですが、一般のディーゼル車でも色自体は同じなはずなのでここに記載したものが使用可能だと思います。


最初に塗装した白色

今回苦労したのはベースの白色で、初めは実車低公害車は真っ白というイメージがあり単純に白色で塗装しましたが、塗装後にバスコレ製品の低公害車と並べてみると、製品はアイボリー寄りで色調がかなり違っていることが判明(バスコレが正しいとは限らないものの、製品と並べて楽しむことを考えれば色調は合わせた方が良い)。

その為製作中のものもアイボリーに近い色を作って塗り直しましたが、その際に何度か重ね塗りをしたため塗装が厚塗りになりました。今回の工作の反省点です。

■フロントバンパー部 パッキン

フロントバンパー上部と車体との境目部分にある黒いパッキン?は塗装で再現。


初めはTOMIX製品のインレタの横線部分を使おうと思いましたが、車体側が凹部分で上手く貼り付けができなかったのと、(仮に貼り付けができたとしても)色が濃いグレーで黒色とは微妙に違う(黒色のインレタもあったが今度は太さが合わない)ため、塗装での再現に変更しました。


写真で見ると少しガタついて見えますが、肉眼では全く気にならないレベルです。

■前面 行先表示部分、その他

前面の行先表示部分の塗装については特に書くことはありませんが、一部にスミ入れペンを使用しています。

前面の行先表示部分と車体との境目にはモールドがあり、その凹部分にも黒色が回っていないと全体の見た目のバランスがおかしくなります。
凹部分にガンダムマーカーの流し込みスミ入れペンを使用しています(近鉄バス6858の記事でも紹介したもの)。

その他、エンジングリルやクーラーのファン部分は普段色差しをしていますが、今回は塗装の厚塗りでモールドがやや埋もれてしまったため見送っています。いずれデカール等で再現しようと思います。

■表記類




(※クリックで拡大)

表記類は基本的に自作デカールで再現しています(ナンバー、車番、社名、前面Hマーク、低公害車ロゴなど)。

使用しているのは近鉄バス6858の記事でも紹介したケイトレーディング社のラクデカールです。インクジェット印刷なのでムラがあり、低公害車ロゴのハートマークの中など少々苦しいですが…

ナンバープレートは、ミニカー用ナンバープレートを作成できるサイト(現在閉鎖)で作ったものを使用しています。ちなみに近鉄バス6858の時はペイント手描きで作成しました。

出口、入口表記や車椅子マークはトレジャータウンのインレタを使用しています。

その他、ガスボンベカバー背面のスリット?をデカールで作っています。簡易的な表現ですが…

給油口の蓋については、以前他の車両用に作成したデカールが使えると思って今回は作らなかったところ、結局使えなかったため省略しています。いずれ作成しようと思います(←今回の工作はこういうのが多い)。

車体に一部光沢がありますが、これは使用した塗料の一部が光沢タイプのためで、今後デカール等を全て貼り付けた後に表面保護も兼ねてつや消しクリアを吹く予定です。

■行先表示


行先表示はデカールではなくEPSONフォトマット紙に印刷しています。EPSONプリンターに対応する用紙で、ペーパークラフト等で使用するやや厚めの紙です。デカールと比べて滲みが少ないのと、何度も印刷のやり直しができる点から自作の行先表示に使用しています(反面厚みがあるため車体のロゴ等へは不向き)。

行先表示はペイントで作成した文字をExcelに配置して作成しています(あまり効率的な方法ではない)。

厚みについては、側面と後面は窓ガラスの内側から貼り付けるため問題なくそのまま使用、前面は用紙の下の層を剥がして薄くしてから貼り付けています(そのままでは断面の白が目立つため貼り付け前にシャーペンで軽く塗っている)。

■車番の決定

表記類のデカールを作成するにあたって車番を決める必要があります(ここまで決めていなかった)。
製作途中は前扉の形態がタイプでも良いかぁ… と思っていましたが、結局タイプを避けて実物通りにすることに。

実車編でもリンクを掲載した阪急バスファン倶楽部様のページ→
http://www.ya.sakura.ne.jp/~tokuden/hankyu/line/ud04.html

製作中の模型は前扉がグライドスライド、中扉下部にスロープ格納スペースありという仕様です。所属はJR・阪急茨木をイメージして近鉄バスと並べたいので茨木営業所にしようと思います。

その他リンク先によると、実物はガスボンベカバーの形状が3種類あったようです。バスコレの形状はどれとも取れるものですし加工するつもりも無いですが、個人的な好みから376以降のタイプにします。

これらの仕様(前扉、中扉下部、ガスボンベ、所属営業所)に一致する車両ということで、茨木営業所の376にしました(なお仕様が一致するのはこの1台のみのようです)。

ちなみにこの376は前面窓下に手すりが無いようです。前面窓加工で手間をかけて移植したモールドの内、手すりは実物には無いという…  ただせっかく作りましたし、あった方が精密感が出るので残しておくつもりです。

今回は "タイプ" として作製を行い、完成直前になって製作中の仕様に一致する車両を探して奇跡的に見つけることができましたが、こういった車番は製作開始時に予め決めておいたほうが良さそうです(当たり前か)。

■内装


内装はあまり加工していません。5弾阪急バスのものをほぼそのまま使っています。

ただし初期バスコレの阪急バスは内装パーツが黄緑色で明らかにおかしい(それ以前に車体の濃すぎるクリーム色にツッコミを入れたいですが)ので、塗装し直しています(最近の製品でも18弾HR・全国バスコレの近鉄バスや、同じく全国バスコレの京阪バスなど内装色がおかしい製品はありますが…)。
※上の画像で内装パーツの断面部分に僅かに残る黄緑色が元の色です。

座席部分を緑色、床面(ノンステ部のシャーシ含め)は焦げ茶色、運転席インパネは濃いグレーにしています。

車体の車内中央部の柱は無くても問題ないため撤去しています(シャーシの十字の突起も同様に撤去)。


(※クリックで拡大)

今回は前扉・中扉付近の床面を黄色に塗ってみました。中扉はあまり見えませんが前扉は窓越しによく見えるので効果的です。

 

■ということで




(※一緒に並べている阪急バスや近鉄バスは一部改造品を含みます)

4年の歳月を経て(単に中断したり他の車両を作っていただけですが)、阪急バスの西工CNGが完成しました。近鉄バスCNG車と並べたりすると、かつてのJR・阪急茨木バスターミナルを思い出します。

ただ給油口蓋や非常口窓など一部不完全な部分があるので、いずれ追加工作をしようと思います。

阪急バスはどこかの近鉄バスと違ってバスコレの製品化に恵まれており、多数が模型化されています。ただそれでも発売されていない車両があるのでこうして時々製作しています。


所有しているバスコレの西工車(一部のみ)。※小加工をしており製品状態とは異なります。

バスコレの西工に関して、欲を言えば96MC+PJ-LVの阪急バスが出て欲しいなぁ… と思います(出なければ自分で作りますが…)。
西工+LVなんて西日本限定の車両ではありますが、5弾で全国的に珍しい西工+MPノンステが模型化されているぐらいなので不可能ではないでしょう(適当)。

もう一つ… 5弾で製品化された96MCノンステップ(KL-)、そろそろリニューアルして欲しいものです。今回の工作では製品が古いことに起因する加工箇所も結構あったので…

 

その他、今回の記事の作成中に模型の画像を貼り付けていると "粗が目立つなぁ" と感じました。もっともこれは異常拡大であって肉眼で見る分には(至近距離で見たとしても)殆ど気にならないレベルですが…  画像を拡大しても耐えられるような精密なものを作りたいなぁと思います。

阪急バスのこの車両が完成したので、次は製作中の近鉄バスブルーリボンシティとリエッセを引き続き作っていこうと思います。あと防長バスの3356も…

 

<リンク>

製作時参考にしたサイトです(一部)。

実物
BUSフォトエリア 阪急バス(日産ディーゼル) リンク切れ
http://www32.tok2.com/home2/tk14hat/HankyuBus-N.html

模型
バスコレ パーツ構成一覧表 (#展示品は手塗りサンプルです)
dc-crafts.main.jp

 

<メモ>
2023.03.18  <窓ガラスの塗装落とし方法>修正 (うすめ液を含ませた綿棒を~  数十秒  → 数十秒~数分)
2024.01.12   塗装剥離の注意点(赤字部分)について、うすめ液+綿棒でも破損例があることを追記