山陰・萩旅行の3日目です。
午前中は萩観光をし午後に出発、山陰本線完乗をして新幹線で帰りました。
2日目↓
5/02(火・祝)
前日夜から東萩駅前のホテルに泊まっています。
7時頃起床。朝食を食べ身支度をし、8:40頃ホテルを出発。
例によって防長バスで萩バスセンターへ。
萩バスセンターでしばらくバスを眺めました。
バスセンターに停まる近鉄の夜行バス(多分 京都・大阪からのカルスト号)と、防長のツーステップ車(昨日乗った吉部-萩センターの路線、3356)。
萩バスセンターに防長バスの旧塗装はよく似合います。
※写真のように、バスセンター前の道路を南側(写真左)から北側(右)へ抜ける経路の場合、バスは屋根の下のホームへは入らず横付けで乗降扱いを行います。
萩観光
バス目的で萩へ来たとはいえ一切観光をしないのも変な感じなので、ここからは少し観光をします。
バスセンターを徒歩で出発。商店街を進み、城下町の街並みを歩いて萩博物館へ(約1.4km)。近くの木には夏みかんの実がなっていました。
途中の店でお土産に夏みかんプリンを購入。
萩博物館を見学。萩の歴史などについての展示がありました。今は日本海側の静かな街ですが、江戸時代の頃など昔は賑わったらしいです。
展示内容と関係ないですが、館内は土足禁止で入館時スリッパに履き替えるのが特徴的でした。
循環バスで市内を回る
ここからは循環バスに乗車。
萩市内を回る「萩循環まぁーるバス」です。防長バスの運行で、赤い車体が特徴です。西回り(晋作くん)と東回り(松陰先生)の2ルートがあり、いずれも30分ごとの一定間隔(←重要。後で触れます)。運賃は一乗車100円で利用しやすいです。
循環なのでルートによっては遠回りになりますが(東萩駅→萩バスセンター等)、30分に1本の運行で地方のコミュニティバスとしては利便性はそれなりに高いと思います。実際に乗車したところ観光客だけでなく地元住民(主にお年寄り)の利用も多いようです。
→(追記) 萩循環まぁーるバスは2022年10月にルート・ダイヤ変更が行われました。経路が2種類から4種類に増やされ(本数は45分間隔×4経路に)、目的地によって遠回りになっていた点が改善されています。
萩博物館前から乗車。西回りのバスで萩駅へ向かいます。
途中の景色。市街地西部の常磐橋より。
萩城跡の近くや玉江駅などを経由し、約15分で萩駅(バス停名: 萩駅・観光協会前)へ。
萩駅。開業時からのレトロな駅舎が特徴です。
(※2枚目は写真クリックで拡大)
駅舎の入口右にある公衆電話(自働電話)。流石に利用不可です。
入口左にある丸いポスト。
駅舎内は西側半分が展示室になっています。ちょうど鉄道開業150周年記念の展示がありました。
駅ホーム。
再び循環バスに乗車して萩バスセンターへ。東回りに乗車。
路線図では西回りと東回りで色分けがされていますが、バス車両はどちらも共通の赤色なので、行先表示をよく確認して乗り間違いに注意する必要があります。
色々観光をしているとお土産に夏みかんが欲しくなったので、バスセンター近くの商店街で甘夏みかんを購入。
ただ3個入りで中途半端にデカいので邪魔になりました。何とかカバンに入れたものの潰れないか少し心配に…(結局帰宅まで無事でした)
バスセンターで見かけた中国ジェイアールバスの7E。ツーステップは何となく格好良いです。
そろそろ萩を離れます。
昼食を食べ、山陰本線に乗るために東萩駅へ向かいます。最後に防長バスの一般路線に乗りたいと思いましたが、ちょうど良い時間にバスが無かった(運行間隔が一定でなくその時は1時間以上空いていた)ので循環バスで向かいました。先にも触れましたが循環バスは30分の一定間隔なので利用しやすいです。
バスセンターから東回りに約15分乗車し、14時頃に東萩駅着。
14:24発の普通列車に乗車します。ホームには観光列車の「○○のはなし」が停車していました(東萩14:13発)。駅の待合スペースには普通列車を待つ旅行客風の人が6,7人。
乗車する普通列車が入線。キハ40系の1両。
ここ始発でないこともあってか、車内は(ローカル線の割には)それなりに混んでいて、ボックスには1区画1~2人、ロングシートもぽつぽつと埋まって立ち客もいます。空いているロングシートに着席(後にボックスへ移動)。
14:24東萩発。萩の市街地を大きく迂回して萩、玉江と停まり、その後は海沿いを進みます。
途中で高校生や一般客の乗降がありました。海の綺麗なところでも高校生はスマホを見ていましたが、地元の人は見慣れているのでしょう。僕がモノレールに乗っているとき、万博公園の太陽の塔が見える区間でもスマホを見ているのと同じか… と思いました。
40分弱乗車し、15:02長門市着。
小串行きに乗り換え。キハ40系、ここまでと同様に1両。車内は先ほどより空いていました。
15:16長門市発。西日が眩しいですが、海沿いの景色が綺麗です。
JR西日本お得意の必殺徐行もありました。
途中の駅にいたネコチャン。
黄色いガードレールが山口らしいです。
1時間20分後、16:36小串着。下関行きに乗り換えます。
小串→下関 普通列車
乗車車両: キハ47-24
ここまで乗車した小串行き(写真左)から、やや狭いホームの向かい側に停まっている下関行き(写真右)に4分接続で乗り換え。列車の時刻や停車ホームからして、接続を前提としたダイヤのように感じました。
16:40小串発。キハ40系。空いているボックスが無かったのでロングシートに着席。
編成は2両となり、ワンマンではなく車掌さんが乗っていました。ここから利用者が増えるのでしょう。JR西日本が公表した資料(※PDF)でも、輸送密度(2019年)が益田~長門市は271人/日、長門市~小串・仙崎は351人/日なのに対して、小串~幡生は2000人/日以上 4000人/日未満(非公表)となっています。
山陰本線の乗車も残りわずかになりました。やはり海沿いの景色が見えます。ただ旅行中ずっと見ているので飽きてきました。
下関の一駅手前の幡生で山陽本線と合流。これで山陰本線は全線乗車しました(乗車は下関まで)。幡生から下関の一駅は幹線の雰囲気です(当たり前)。
45分乗車し、17:25下関着。
京都出発から3日、京都~幡生間 全長673.8kmの山陰本線の全線乗車を達成しました(仙崎支線は除く)。特急が走る区間から閑散地区のローカル線まで、様々な路線がありました。
下関到着後
時間は夕刻。下関駅前へ出ました。
ロータリーにはサンデン交通のバスが止まっていました。青一色の新塗装のバスばかりで、緑色とオレンジの旧塗装は見かけず。
関門海峡を見たいので港へ。しかし行きながらGoogleマップで調べてみると、岸壁は船の発着などがあり一般人の立ち入りは出来なさそう。予定を変更して海峡ゆめタワーへ。
エレベーターで高さ143mの展望台へ上がります。
以下展望台からの景色。(※いずれも写真クリックで拡大)
右奥が門司港。門司港は1年半前に行ったなぁと。何か同じような場所ばかりに行っている気がします。
少し右を向いて、関門海峡。
下関駅周辺。
この後下関駅へ戻りました。
駅へ戻ったあと撮影したバス(乗車はしていない)。
新下関へ
ここからは新幹線に乗るため、新下関へ向かいます。
19:03下関発、岩国行き。黄色い115系。
この旅行ではディーゼルカーばかり乗っていたので久しぶりの「電車」でした。車内を見ると山陽エリアの路線図などがあり、黄色い電車だからどうのこうのと普段思いつつも、結局は何となく安心感があります。
19:11新下関着。新幹線の高架を見上げると、線路を増設できそうなコンクリートの構造物がありました。
新下関からの新幹線の切符を買っているので一旦南口の改札を出ました。駅通路の案内表示には新幹線100系のピクトグラムがありました(この他 南口~中央口の動く歩道にもあった)。
周りを少し歩いて再び改札へ。しかし入場前に調べてみると、改札内に売店はなく中央口の改札外にコンビニがあるだけと判明(夕食を買いに売店へ行く必要がある)。
中央口のコンビニへ行きたい(+新下関からの新幹線の切符を持っている)旨を改札窓口で伝えると、南口の改札から入って中央口で出られる出場証を渡して下さいました。こんなものがあるんですね。
中央口で改札を出てコンビニへ。駅弁は売り切れているのでコンビニ弁当に。電子レンジの温めがセルフで少し手間取りました。
新幹線に
新幹線で大阪へ帰ります。こだまで広島まで行き、そこからのぞみに乗り換え。
こだま868号新大阪行きに乗車。500系。ホームに上がった瞬間に円筒形の車体が見え、特別な雰囲気を感じます。
ちなみに電光掲示板で一つ下に表示されている後続のさくら570号に乗れば新大阪には少し(7分)早く着きますが、7分では大して差がないのと500系に乗りたかったので、こだま+のぞみ乗り継ぎにしています。
19:54新下関発。自由席に乗車。車内の乗客は7,8人くらい。
自由席の2+3列席の窓際に座ると、やはり円筒形車体の圧迫感があります(これを味わうために敢えて自由席にしました)。快適とは言えませんが、これは当時500系を開発した人達が「夢」を求めた証ではないかと思いました。
これは飾りではなく、何としても300km/hでの営業運転を実現するために(走行時の騒音基準をクリアするために)必死で考えられたものでしょう。
その300km/hを目指した理由には、航空機との競争といった会社としての戦略もあるのでしょうが、当時を取材した雑誌の特集記事のインタビューで
「当時は、JR西日本として独自の新幹線電車を開発し、TGVに並ぶ300km/hを実現するという思いが会社全体にみなぎっていた」(鉄道ジャーナル2014年5月号)
とあり、つまり速く走るというのは一種の夢だったのではないか、と僕は思います。
今現在500系は300km/h運転をしていませんが、圧迫感のある円筒形の車体を見ると当時の人たちの苦労が伝わってきます。
ところで今日乗車した500系V8編成、車内放送(自動)の乗換案内はありませんでした(4月に呉に行ったときのV9編成と同様)。呉へ行った帰りの700系レールスターでは流れていたので、もしかすると500系では乗換案内の自動放送を無くしているのかもしれません。
車内で夕食の弁当を食べました。空いているので周りに気を遣わなくて済みます。
20:59広島着。ここでのぞみに乗り換え。
数分の接続でのぞみ78号名古屋行きに乗車。N700Aの東海車。
そういえばのぞみに乗るのは結構久しぶりだなぁと。去年7月に新潟へ行った時以来です(山陽新幹線内はさくら・みずほを使うことが多く、たまに乗る東海道新幹線も去年末の東京旅行帰りはこだま利用)。N700系の16両編成(N700S除く)も久しぶりに乗ります。
21:03広島発。車内は座席が大体半分埋まるくらい(僕の座った席は新大阪で降りるまで隣に誰も座ってきませんでしたが)。
窓際の席ですが、車体は箱型断面なので快適。同じ300km/hを出す(出していた)車両なら、500系の円筒形断面よりN700系の箱型の方が良いでしょう。
同時に、技術の進歩により箱型断面の車両でも300km/h運転が可能になった、という見方も出来ます。
途中 福山、岡山、新神戸に停車し、22:28新大阪着。
今までの旅行では遅めの時間帯の到着です。その後帰宅。
最後に
今回の旅行では、山陰本線の全線乗車と萩での防長バス乗車をしました。在来線の普通列車にこれほど長距離乗車するのは初めてで体力的に不安でしたが、いざ乗ってみるとあっという間で楽しかったなぁと。
現地でも萩バスセンターに初めて訪れたり古いバスに乗ったりと収穫がありました。
ただ萩のツーステップでエアロミディの29には乗れておらず、(防長バスのエアロミディツーステップは徳山で何度も乗ったものの)、また萩に行って乗車・撮影をしたいと思います。
また萩での現地滞在の2日間は意外と短く(2日目の昼前に着~3日目の昼過ぎ出発なので実質1日ほど)、観光や、萩をはじめとした防長バスのエリアにはまた行きたいと思いました。
余談: そういえば旅行前に鉄道ジャーナル6月号の山陰本線特集を読みましたが、旅行の後にもう一度改めて読んでみると、実際に自分が訪れた印象と比較して記事は何というかネガティブな感じで うーん… と思いました。確かに昔と比べると過疎化が進んでいるのは事実なんでしょうが、あそこまでマイナスな書き方をする必要があるのか…? と。
<メモ>
2022.09.03 下関にてゆめタワー見学後、下関駅へ戻ったあとのバス写真に説明を追加。
2023.02.12 萩循環まぁーるバスについて、2022年10月にルート・時刻が変更になった点を追記。
2023.03.18 本文編集(見やすくするため改行部の行間を広げた)