バスコレ33弾のエアロスタートップドアを使い、フリー塗装の送迎バスを製作しました。
模型製作期間: 2024.08~09
種車: バスコレ33弾 岐阜バス
※実際には屋根上クーラーは同形状の手元ストック分を使用
主な加工箇所: 車体塗り替え、表記類貼り付け
バスコレ33弾の岐阜バスをベースに製作しました。塗り替えと多少の表記類貼り付けのみのお手軽加工です。
■送迎バスについて
今回はフリー塗装の送迎バスを製作しました。
こういった送迎バスは、鉄道駅から離れた場所にある工場・倉庫への従業員輸送用として駅前や街中などでよく見かけます。特にJR茨木駅、阪急茨木市駅ではこの手の送迎バスを多数見かけます。
送迎バスの一例。阪急茨木・JR茨木と茨木FC(Amazonの物流拠点)を結ぶもの。
レイアウトの駅前ロータリーにこういったバスを置くと、何となく賑やかになりそうです(適当)。
そして少し前の6月、バスコレ第33弾(エアロスター長尺短尺編)をボックスで購入しました(関西方面の公営バスと中国JRバスが欲しかったため)。
その中にエアロスタートップドア・メトロ窓の車があり、塗り替えればフリーの送迎バスにできそうだと思ったため今回製作することにしました。
<種車について>
岐阜バス 岐阜200か1519
形式: QKG-MP35FP
年式: 2012年
所属: 美濃営業所
岐阜バスのエアロスタートップドアです。高速向けであろう赤色ベースの塗装が特徴です。
なおこの1519は2023年に引退しているそうです(→岐阜バス公式Twitterの投稿)。
以下、工作の内容です。
■塗装剥離
私のこれまでのバスコレ改造ではシンナー(うすめ液)を使って塗装剥離を行うことが多かったものの、この方法は車体を傷める可能性があるため、今回はIPAを使用し塗装剥離を行いました。
バスコレの塗装剥離としては標準的な方法です。
ただ車体の赤色が完全には落ちず、横着して若干残った状態で剥離作業完了としました。これでも結局問題なく塗装まで進んで完成しましたが… まぁ模型工作としては完全に落とした方が良いでしょう。
塗装剥離をした車体
■車体等 細部について
今回は車体の加工を殆ど行っていません。車体前面(フロントガラス内側)にある行先表示の出っ張りを削ったぐらいです。
ただし車体細部のパーツについて、気になった点がいくつかあったので記載しておきます。
■クーラーについて
今回、クーラーは種車のものは使わず、同形状の手元ストック部品を使用しました。
種車のクーラーは上の画像のように一部がえぐれていました。他のバスコレのクーラーでも同様のケースをよく見かけます。
おそらく製造時、成型のゲートを取り除いて形状を整える際に取りすぎてしまったのだと思われます。
ただ工作者目線では、"取りすぎてしまうぐらいなら多少見栄えが悪くてもバリを残して欲しいなぁ…" と思います(削るのは簡単でも無くなった部分を復元するのは手間がかかるため)。
■後面行先表示
後面の行先表示器は当初無しとする予定でしたが、無表示の幕を取り付けています。
バスコレ33弾エアロスターの後面窓ガラスは内側に行先表示のモールドが付いているため、そのままでは行先表示無し仕様にはできません。
その上従来品(15弾など)のエアロスターの後面窓とは互換性がなく、そのまま差し替えて使用することもできません。
そこで今回は種車の窓ガラスパーツをそのまま使用し、表示の無い白幕としています。
"メーカー標準仕様で行先表示を取り付けているが使用していない…" という設定にでもしておきましょう。フリーなので何でもありです。実際に送迎バスで使用しない行先表示が設置されている例は見た気がします。
そのうち架空のバス会社名を行先表示に入れるつもりです。
今回製品の窓ガラスの行先表示モールド、何故付いているんでしょうねぇ… バスコレで後面窓の行先表示モールドはそもそも不要ですし(殆どの製品にはない)、無くても良いモールドをわざわざ付けて金型の汎用性が下がるのは如何なものなのか… と思います。
もっと言えば今回製品の中で京都市営バスは後面表示が特大サイズですが、表示はモールドを無視して印刷されています。だったらそもそも初めからモールドは要らないだろう… と突っ込みたくなります。
■塗装
白色: タミヤ XF-2(フラットホワイト) + タミヤ XF-3(フラットイエロー)(※少量)
車体は白色一色の塗装にしました。
塗装は白の他、黄色をごく少量混ぜています。これは完全な白一色で塗装をした場合に "いかにも白色の塗料で塗りました" というおもちゃ的な印象になってしまうことを懸念したためです。
実物の鉄道・バスの車体色はたとえ白色であっても、そもそもの設定が完全な白とは限らない上、雨風などによる汚れ・退色で若干異なる色合いになっていると思います。今回はそれをイメージして僅かにアイボリーに寄せて塗装をしました。
そして今回は車体の加工を一切行わなかったため、サフ等は吹かず直接塗装をしました。
ただ前述のように種車の赤色塗装が若干残っており、それを消すために(厚塗りにならないよう注意しつつ、)何度か重ね塗りを行うことになりました。
幸い塗装は厚塗りにならずに完成しましたが、こういった工作は塗装前の時点でフラットな状態にリセットしておく(サフを吹くかそもそも塗装剥離時にしっかり色を落としておく)ことが重要でしょう。
その他、灯具類や前方の雨樋、前扉ステップなどを塗装しています。車体が白色一色なので、こういった細かい色差しは効果的です。
側面の反射材は筆の先端を車体に軽く "ちょんちょん" と載せて色を付けています。エアロスターの反射材は丸型なので、この方法でも違和感はないと思います。そもそもサイズがかなり小さいため肉眼では殆ど見えませんが…
また窓ガラスについては、種車のスモーク仕様をそのまま生かしています。
そして今回塗装時、車体について気になった点があります。
左側面ホイールベース間のパネルラインが若干凸凹しているように見えます。
自分の塗装作業でのムラか…? と思ったものの、裏返して車体を下から見ても同様に若干の凸凹があるようです(分かりにくいですが)。
ここで塗装剥離段階での画像(再掲)を再び見てみると、確かに若干の凸凹が確認できます。
ということで、33弾トップドア(LKG-)の岐阜バスはパネルラインに僅かな凸凹があるようです。
ただこの凸凹、気づいたので一応ここに書いているものの、ごく僅かなものでありパッと見では分からず殆ど気になるものではない、という点も記しておきます。
※33弾エアロスターのトップドアでも中国JRバスは車体が異なるのでこのような状況は見られません。
なお東濃鉄道設立80周年3台セットに含まれるエアロスタートップドアは岐阜バスと同じ形態のため、同様となっている可能性があります。まぁ殆ど気になるものではありませんが…
■表記類
表記類はナンバープレート(数字無し)、 "貸切" 表記、行先の掲示のみとしています。
製作当初、車体の表記類は一切無しにする予定でした。ただ実際に塗装後の車体を組んでみたところ、いくらフリーとはいえ日本語のテキストが一切ないのは違和感があったため、 "貸切" 表記と行先の掲示を貼り付けています。
表記類はいずれもフォトマット紙を使用しています。
過去の工作でも使用していますが、ペーパークラフト等に使用するやや厚めのコピー用紙で、滲みが少ないのが特徴です。
過去工作での詳細↓
(ページ下部、■表記類→■行先表示 の項目)
bontan6858.hatenablog.com
ペイント・Excelで作成したものを印刷、用紙は厚みがあるため下の層を剥がしてから貼り付けています。気が変わったときに貼り替えられるよう、貼り付けには木工用ボンドを使用しています。
行先の掲示は "町中駅⇔工場" としています。"町中駅" は言うまでもなくTOMIXの駅で、自室のレイアウトの駅もこの名前です。
前面はパウチを置いているというイメージで、実際のA3用紙のサイズをNスケールに換算した大きさにしています。
側面の掲示は窓ガラスの内側に貼り付けようと思いましたが、実際に置いてみるとスモークであまり見えなかったため車体に貼り付けました。マグネットで貼っているという想定です。
"貸切" 表記もフォトマット紙で作製しましたが、いずれデカールで作って車体に直接貼り付けようと思います。
バス会社名の社名表記は貼っていませんが、これもいずれ架空の社名をデカールで作るつもりです。
■内装
内装は種車そのままで、特に加工はしていません。
(製品は前中扉ワンステップの内装パーツが共用されていますが、)側面・後部窓は濃いスモークで車内が殆ど見えないため、これでも問題無いと思います。
前面ガラスからよく見える運転席部分を中心に塗装をしています。運賃箱は面倒なのでそのままにしましたが、送迎用としてこだわる場合は撤去した方が良さそうです。
※バスコレ33弾エアロスターは運転席インパネの下方向の寸法が足りないため、気になる場合はプラ片で継ぎ足しをすると良いと思います。私は面倒なのでそのまま塗装しましたが…
■ということで
駅前ロータリーに置いたイメージ
今回はエアロスタートップドアでフリー塗装の送迎バスを製作しました。
駅前などに置くと工場・倉庫への送迎バス… という雰囲気が出て、何となく賑やかな印象がします。ほぼ塗り替えのみのお手軽加工ですが、良いものが出来たのではないかと思います。
社名表記の作成やエンジングリルの色差し、斜めになっている前面ガラス上部のブルーの塗り直しなど、細かな加工もいずれ行っていくつもりです。