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TOMIX DD51-1000番台(米子運転所)・旧製品との比較

2022年4月発売のTOMIX DD51 1000番台(米子運転所)を購入したので軽く紹介します。
後半では旧製品(スプリングウォーム)との比較も載せています。


2022/4/30に梅田の家電量販店で購入。写真に7760円(税込)の値札シールが写っていますが、定価は9130円(税込)です。HGだからとはいえ結構高い… 


■車両外観


いきなりですがパーツ一式取り付け後の写真です。

製品のパッと見の印象は「ボンネットの黒いパッキン?が目立つなぁ」という感じです。実物を忠実に再現した結果だと思いますが、違和感はあります(これについては後述)。

その他全体の印象・細部の造形は非常に良いと思います。手すりが柔らかいので取り扱いは注意です。購入時点のケースに入った状態で既に曲がってましたが…(反対方向へ慎重に曲げて直した)

付属パーツ

・ナンバープレート、メーカーズプレート
・ホイッスル、取り付け治具
・列車無線アンテナ、穴あけ治具、交換用屋根板
ヘッドマーク(出雲)
・TNカプラー
・ダミーカプラー、ダミーカプラー受け
・ATS車上子
・補助ウエイト

ナンバープレートとメーカーズプレートはランナーのゲートが裏側に付いているため助かります(最近の製品は全部こうなんでしょうか…)。

その他ホイッスルを取り付け。治具はあるものの細かいパーツで取り付けに難儀します。

※無線アンテナ取り付けを行う場合、屋根板を対応するもの(後述)に交換してからホイッスルを取り付けます。僕は説明をよく読まずに車両に元々付いているアンテナ非対応の屋根板に取り付けてしまい、一旦付けたホイッスルをまた外しました(アホ)


列車無線アンテナ取り付けは付属の治具を使いピンバイスで車体に穴をあけます。説明書には上級者向けの記載があります(TOMIXの他の製品と同様)。

僕含めて工作に慣れている人にとってはピンバイスでの穴あけなんて朝飯前ですが、鉄道模型を手にするのはそういう人ばかりでは無いですからね… 妥当な表示だと思います。

製品にはこのアンテナ取り付けに対応した交換用屋根版が付属します(アンテナ取り付け部分に切り欠きがある)。出荷時点では切り欠きなしのものが車両に付いているので、加工時に外して交換する必要があります。

■ライト

※正面から見た点灯状態はページ下の方の旧製品との比較のところで載せています。

ライトの構造(奥のホームに置いているのは外したボンネット)

ボンネットの車体中央寄りに電球色LEDがあり、そこから長いプリズム(外したボンネットに付いている)で導光するという独特の仕組みです。以前からこういう構造だったのかどうかは不明です。

ボンネットからの光漏れは見た感じありませんでした(部屋を暗くして確認)。

※写真ではLEDの光が白っぽく見えていますが、実際にはもっと「電球色」という感じです。


50系客車をつないだところ。山陰本線(米子地区)の普通列車のイメージです。

■走行性能

走らせたところ走行音は静か、スローも効きます。

ただ、(これを言うと贅沢ですが)静かすぎるのもちょっと物足りない気がします。下に載せているDE15など、TOMIXの古いスプリングウォーム製品は「ジジジーー」という音がしますが、これが何となくディーゼルらしくて好きです。

ところで今回購入のDD51、購入後しばらく走らせていたら、割とすぐに車輪が汚れて動きがギクシャクしてきました。車輪掃除すれば良い話ですが…  レールのメンテナンスはちゃんとしているのに何故? 

■塗装

※実物(DD51)の写真をページ下の方の旧製品比較で載せています。

TOMIXのDE15(スプリングウォームの旧製品)との比較。朱色の色調に違いがあります(どちらも単体で見ると違和感はありません)

※DE15はボンネット側面前寄りのメッシュ部分に濃いグレーで色差しをしています。

※塗装の色調についてはモニターの調子などによって多少変わる可能性があります。

■その他


動力台車の取り外し方法。下に真っ直ぐ引き抜くように外すというもので、従来製品とは勝手が違います。
慣れている人が今までのように捻って外そうとすると破損する恐れがあるので注意ですね。

■カプラー(加工)


先頭のカプラー。アーノルトカプラーは大柄なので目立ちます。特にボディマウントの場合は(写真手前側に伸びる)斜めの出っ張り部分が目立つので、機能に支障のない範囲で削ってみました。
※この出っ張りはカーブ入口等において車体が大きく左右へ振れた際に連結が外れないようにするための、機能上必要なものです。

■まとめ


ということで、今回購入のDD51は概ね満足です。

ただスプリングウォームの旧製品も欲しいなぁ…と。精巧さではもちろん最新版の方が優れていますが、旧製品も良さがあると思います(手元にあるDE15を見ながら)。

(2022.07.15追記) Twitterでこの製品について色々見ていると、ステップの形状が実物と違うという投稿が何件かありました。ただ私は実物のステップ形状がどうなのかよく知らないので、今のところさほど気にしていません(知らない方が幸せかも)。

 

 

旧製品(スプリングウォーム)との比較、ほか

5月中旬にスプリングウォームの旧製品を中古で購入したので比較します。また実物のDD51についても、DLやまぐち号に乗車し写真を撮ったので比べてみました。

■購入



旧製品のDD51。中古品。エキスポシティのポポンデッタにて、税込2200円で購入(定価不明)。

品番は2207。調べてみましたがいつ頃発売のものなのかは分からず…

なお同じ品番2207でも何度か細かな仕様が変更されているようで、調べた限りでは
①ナンバー非選択式(DD51-756)、ライトはノーマル(非・常点灯)
②ナンバー選択式、ライトは同様にノーマル
③ナンバー選択式、ライト常点灯に
の3種類があるようです。今回入手したのは②の製品になります。

ちなみに定価については、(今回購入分とは異なりますが)③の製品がTOMIXの20年くらい前のカタログに載っており、4410円(5%税込. 本体4200円)でした。参考程度に…



パッケージと内側の説明書き。実車の説明は「1962年に登場以来、国鉄の標準ディーゼル機関車として全国の未電化幹線・亜幹線で客貨両用として活躍しています」(現在形)と書かれています。時代を感じます…

この説明の文言から、今回入手の製品は国鉄民営化前に売られていた感じがします。少なくともTOMYの住所の郵便番号が3桁である点から、(郵便番号が7桁化される)1998年以前の製品だということは分かるんですが…

上の方には販売店名の記入欄があります。昔の鉄道模型はこんな欄があったんですね。

なお旧製品の購入時は、両側ともTNカプラーが付いていてこのままでは連結ができないため、片方を手持ちのDE15の余りのアーノルトカプラーに交換しています。

■車両外観

ここから旧製品と現行製品の比較画像を載せていきます。色々差はありますが、旧製品でも単体で見る分にはさほど違和感はないことを予め書いておきます。


左: 旧製品、右: 現行製品


旧製品


現行製品


左から  DE15旧製品、DD51旧製品、DD51現行製品


実物のDD51

外観の比較。4枚目は色調の参考としてDE15旧製品も。5枚目が実物。
流石に旧製品はチープな感じがします。ただ色差しすれば映えそうです。

■塗装

塗装は上の画像を見ての通り、旧製品の方がやや渋い感じです(DE15旧製品と近い)。

5枚目の実物と比較すると、現行製品の方が近いと思います(ただし全盛期の頃のDD51はもっと汚れていた可能性もある)。旧製品は白色の線も薄め(朱色が透け気味でやや暗い)です。

※塗装の色調についてはモニターの調子などによって多少変わる可能性があります。

■その他車両外観


左: 旧製品、右: 現行製品

先頭部分を向かい合わせで。こうして並べると旧製品は車高が高いことが分かります。


左: 旧製品、右: 現行製品

上から。ボンネットのモールドは現行製品は薄めです。記事の最初に書いたように黒のパッキンが目立ちますが、これについては後述します。
なお旧製品はパッキン部分の塗装がありませんが、実物はグレーだと思われます。現行製品(米子)は黒色に交換された姿が再現されています。

旧製品はキャブの窓が一部開いた状態になっています(ネットで見る他の画像も同様なので、前の持ち主が加工した訳ではなさそう)。
窓ガラスパーツが厚いのであまりリアルとは言えませんが、実際に乗務員が乗っているような雰囲気がするのでこういう表現は中々面白いと思います。

■前面、ライト


ライト非点灯時 (左: 現行製品、右: 旧製品)


ライト点灯時 (左: 現行製品、右: 旧製品)


実物

前面。ライト消灯時と点灯時、実物。
模型の左右のレールの高さは同じです。ここでも旧製品は車高が高いことが分かります。

顔の印象は結構異なります。3枚目の実物の写真と比べると、現行製品の方が近いかな… と思います。
旧製品のスカート下の明るく見える部分はライトの光漏れです。旧製品は光漏れが結構あります。

※ライトの色は実際とは多少異なります(現行製品は肉眼で見ると電球色)。また停止状態で撮影しているため走行中はもう少し明るくなります(特に旧製品)。

旧製品はカプラーが台車マウントなのでスカートが大きく切り欠いてあります。その代わりカプラーそのものは大柄でなく、カーブ上でも連結がしやすいです。

■走行性能

旧製品はスプリングウォームの「ジジジーーー」という音が聞こえます。もちろん実物のディーゼルエンジンの音とは異なりますが、何かしらの音がした方が「それらしい」雰囲気がします。反面、スローは効きません。

ところでこの走行時の音、同じスプリングウォームである手持ちのDE15旧製品と比べると静かな感じがしました。DE15は小さい頃から持っているので、子供の頃の扱いが雑で音が大きくなったのかもしれません。

走行性能についてはすぐに評価できるものではないと思います。今現在の様子と、長く使い続けての10年後20年後… の様子ではまた違ってくる可能性もあります。

現に、小さい頃(20年くらい前)から持っているスプリングウォームのDE15は、(車輪が汚れて交換したり、先述のように音が大きくなったり?しながらも)、子供の頃の雑な扱いに耐え、今も元気に走っています(もちろん鉄道模型は丁寧に扱うのが大前提ですが)。

現行製品のフライホイール機構の方がスローも効き性能が優れているのは確かですが、スプリングウォームの安定感も良さがあると思います。

■まとめ

ここまでTOMIXDD51の現行製品と旧製品を比較してきました。もちろん現行製品の方が精密ですが、旧製品も良いと思います(ボンネットのしっかりしたモールドなど)。

車高や細部の塗装など、わざわざ現行製品と並べて比較するから差が目立つのであって、単体で見ればさほど違和感はありません。

旧製品には旧製品の、現行品には現行品の「味」がそれぞれあるので、どちらを入手しても楽しめると思います。旧製品の場合はパッケージの説明書きの、実車が全盛期だった頃の説明を眺めるのも面白いです。

また旧製品は、価格面での負担が少なく手軽に楽しめると思います(購入する店や状況によって価格は変わりますし、そもそも中古品なので入手が難しい場合もありますが)。

 

 

現行製品 ボンネットの黒いパッキンについて(実物との比較)

現行製品(1000番台米子)はここまで何度か書いた通り、ボンネットの黒いパッキンが目立ちます。正直これはかなり気になります。

実物はどうなっているのか?  5月に乗車したDLやまぐち号DD51 1043号機が同様の黒いパッキンだったので、そのとき撮った実物の写真と模型とを比較してみます。

津和野駅にて跨線橋の上から撮影。※1枚目は動画からのキャプチャ




んー…ちょっと分かりにくい… できればもっと「模型視点」で離れた所から見られたら良いんですが…

ただこうして比べても、やっぱり模型は少々目立ちすぎな気が… パッキンの色・太さはほぼ実物通りだと思うので、模型はボンネット上面の他のモールドが浅く、パッキンが相対的に目立っている? ようにも見えます。

パッキン黒という仕様はそのままで実車に近づけて違和感を無くすには、ボンネット上面のモールドへ墨入れをするなりして「他を目立たせてバランスを良くする」のが良さそうです。

関連リンク

TOMIX 製品情報  JR DD51-1000形ディーゼル機関車(米子運転所)
https://www.tomytec.co.jp/tomix/products/n/2246.html
N情報室  DD51-500(暖地型)・DD51-1000(米子運転所)
https://www.tomytec.co.jp/tomix/report/n/nj_269.html
TOMIX 広告PDF  DD51ディーゼル機関車(500番台暖地型, 1000番台米子運転所)
https://www.tomytec.co.jp/tomix/information/img/pdf/kokoku20220502.pdf (※PDF)

 

<メモ>
2022.07.15  旧製品(スプリングウォーム)との比較、および実物の画像、その他関連リンクを追加。前半の現行製品レビュー内に見出しを追加。
2023.02.22  記事レイアウトを変更 (見やすくするため写真(一部)の下に説明を追加、改行の行間を調整)